WANDERLUST
SYNDROME
ワンダラスト シンドローム

うだつの上がらないそんな今日この頃。全てがうまくいかない。

2025.02.28

セカンドビザを手に入れ、ようやく一息ついた矢先、私はケアンズからブリスベンへのロードトリップを終えた。だが、その達成感はまるで砂漠の蜃気楼のように頼りなく、むしろ一種の燃え尽き症候群とでもいうべき無気力が、私の心をだらりと覆ってきた。今回の旅は、そのせいか、どうにも退屈なものに感じられたのだ。確かに、北海道の地平線すら凌駕する広大な道をバイクで駆け抜けるのは、いささか気持ちのいいものではあった。風を切り、バイクで風を切り荒野を突き進むその瞬間は、さながら自由の化身たるかのように錯覚させる。

だが、最近の私は、オーストラリアの道をどれだけ走ろうとも、かつての高揚感がまるで湧いてこないのは、いったい何故なのだろう。走れども走れども、街も、風景も、その空気までもが、金太郎飴の如くどこを切っても同じ顔を覗かせる。それどころか、目に入るもの全てが、まるで安っぽいハリボテのジオラマのように見えてきて、ついにはノイローゼにでもなったのではないかと疑い始めている。地平線の彼方まで広がる色褪せた荒野も、道端に佇む埃っぽい看板も、すべてが作り物の舞台装置めいて、虚しさが私を覆い始めていた。

時折、このクソみたいな感覚が、まるで群発頭痛のごとく不定期に襲ってくるもんだから堪ったものではない。こんな気分を抱えたまま、私はバイクに跨がり、次の目的地まで無為にエンジンを唸らせるしかなかった。オーストラリアよ、お前はかくも広大にして、かくも単調なり。私の魂を奮い立たせる何かは、いったいどこに隠れているというのだ。

次の目的であるフィリピンへ行こうとするも、思わぬ足枷に今更気づく

英語。これは私にとって最重要任務である。当初オーストラリアの学校へ行く予定ではいたが、色々と調べを進めるうち、フィリピンの語学学校なるものが、驚くほど安価で、しかも密度の濃い授業を授けてくれるらしいとのこと。これはもう、予定を変更するしかあるまい。私は即座に決断し、フィリピンへと舵を切ったのである。

そうと決まれば、早速入学手続きに取り掛かろうではないか。意気揚々とWebサイトのフォームに情報を埋めていたのだが、ふと、何かが胸の奥で引っかかった。まるで忘れ物を思い出したかのように、心がざわつき始める。何だ? 何か忘れてはいけない重大なことがあったはずだ。頭をフル回転させ、記憶の糸をたぐり寄せる。そして、ついにその正体に辿り着いた。

「あ、バイクどうしよう……」

嗚呼、相棒よ。フィリピンにバイクを持っていくなど、夢物語にも程がある。となれば、必然的に売却するしか道はないのだ。思わぬ足枷が、私の前に立ちはだかった。昔からそうだが、私の計画性の無さは治らないらしい。またしても己の愚かさに呆れ果てるしかなかった。オーストラリアを駆け巡った相棒が、今や私の足を引っ張る皮肉よ。さて、どうしたものか。

仕事探しに苦戦。光の速さで金が減っていく。。

バイクを手放し、オーストラリアの大地をいつでも後にできるよう身軽になりたいと願うものの、思うように買い手がつかず、宙に浮いた気持ちで日々を過ごしている。売れるその時を待つ間、QLDで最も人の集うであろうブリスベン近郊に身を寄せ、訪れるかもしれない好機を静かに見計らっている。とはいえ、悠長に無職を決め込むほど財布が潤っているわけでもなく、仕事探しに追われる毎日だ。しかし、その一歩がまた険しい。雇ってくれる場所を見つけるのは至難の業で、ファームやジャパニーズレストラン以外の門戸は冷たく閉ざされ、足を踏み入れる前に拒絶されるばかり。焦りが募り、心は冷たくなっていく。

英語が中途半端にも満たないこの現実を、肌で突きつけられると、自己肯定の糸さえもほつれてくる。母国に置き換えてみれば、腑に落ちる話だ。雇う側の目線に立てば、現地の言葉すら満足に操れない者をわざわざ迎え入れる気にはなれまい。私だって、そんな不確かな存在と肩を並べて働くなんて、まっぴらごめんだと冷たくあしらうだろう。

けれども、この経験は、移民の苛烈な現実を身をもって味わう貴重な一幕となり、かつて顧みることすらしなかった彼らの心の襞に寄り添う術を教えてくれた。苦難の重さを骨の髄まで知った今、日本のコンビニで黙々と働く異国の店員たちに、深い敬意の眼差しを向けながら、これからまたこんな言葉を交わすのだろう。「あっ、袋いらないっス。。」

バイクを売ろうにもふざけたノータリンが多くてイライラする

現在、FaceBookGumTreeでバイクを売却しようとしているのだが、買い手がとにかく常識のない野郎ばかりで辟易している。 まず約束の日を平気ですっぽかす輩が多すぎるのだ。それも1回や2回ではない。合計4回もすっぽかされた温厚な私も流石に怒りの頂点に。こんなにも顔真っ赤になったのはCOD:BOで角待ちショットガンにやられまくった時以来である。 冷やかしのメッセージを送ってくる目的が不明のゴミもいる。

ゴミ「Very nice motorbike mate!! (とてもいいバイクだな!!)」

「Thank you. Are you interested? (ありがとう。興味ある?)」

ゴミHahahah I wish mate! My priorities are somewhere else. (ハハハ!そうだったらいいんだけどな!でも俺の優先事項は別のところにあるよ。)

逝ねよクソが。Hahahahじゃねぇんだわ。

何のためにこういうメッセージを送ってくるのか甚だ疑問だ。空気の読めないただの陽気な阿呆か、それとも悪意を持った冷やかしか。どちらにせよ迷惑な話である。

この一件で、オーストラリアに若干嫌気が差してきた。内心では一刻も早く日本に舞い戻り、旨い飯に舌鼓を打ちたいと願うばかりだが、まだやり残していることがあるため、もう少しこの地に足を留めるつもりだ。

しかし、これ以上愚痴をこぼせば堰を切った如く止まらなくなるので、ここでラップトップを閉じることにする。振り上げた拳の行き場が無くもどかしいが、今日も今日とて不毛なメッセージのやり取りが続くだろう。

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